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血液内科

長期入院や特殊な治療により、患者様には多くの不安やストレスが生じます。当センターは、患者様お一人お一人との距離を縮める努力として、患者様の心のケアーを含めた苦痛除去に重点を置き、様々な独自の取り組みを行っております。その一部をご紹介いたします。

【末梢血幹細胞移植患者からの闘病手記〜明日、移植を受けられるあなたへ〜】

血液病センターでは、患者様と診療スタッフとのコミュニケーションだけではなく、患者様同士の情報交換を重要視しております。化学療法や移植を受けた方にしか理解できない、治療による苦悩やその解決策などの貴重な体験談を「励ましの言葉」として、次に同じような治療を受けられる患者様へお送りしています。ここにそれらをご紹介いたします。


21【60歳代 男性】

癌と闘っている皆さん、こんにちは!!
私は、約半年、急性骨髄性白血病(AML)で入院していましたが、ようやく退院することができました。これも主治医の先生や看護師さんはじめ病院のスタッフの方々のお陰と感謝しております。この場をお借りして、お礼申し上げます。

 

さて、私が特に皆さんに言いたいことは2つあります。

1つ目は、「こんな状況の時しかできない事をしましょう」ということです。
具体的に、今、NHKの朝ドラ「半分、青い」が好評です。しかし、私は今までこの朝ドラがどんなに話題になっていても、見たことがありませんでした。理由は言うまでもなく、朝の8時には仕事をしていたからです。(私は約40年、教員でした)
でも、癌と闘病生活に入り、何気なく「半分、青い」を見ていると、おもしろい!!まあ、「こんな主人公がいるのか。こんなハプニングが次から次へと起こるのか」と思うのですが、飽きさせません。 明日はどういうことが起こるのか、わくわくしています。こんな時間が持てるのも、癌と闘わざるを得なかったからですが、それを楽しみました。
その他、好きなパズル解きや、読みたかった本を読むなど、時間はたっぷりあります。その時間を積極的に楽しみましょう。

2つ目は、やっぱり「病気の知識を入れましょう」ということです。
AMLは、それぞれの時期に、それぞれの副作用や感染症など、いろいろな状況が表れて来ます。それをしっかり頭に入れ、「自分の体は自分が守る」という気持ちで積極的に病気に立ち向かいましょう。私は本屋で医療関係者が持つような、AMLのガイドブックを手に入れよく読みました。「この時期に、こんな症状が表れる可能性(あくまで可能性ですが、知っておくに越したことはありません)がある」と知るだけでも、自分の体に出ている状態を注意深く見ることができます。
必要以上に恐れてはいけませんが、先生や看護師任せもだめです。「彼(敵)を知り、我を知れば百戦殆うからず(孫子)」という事です。自分の癌の専門書で、しっかり知識を得ておきましょう。 そうして、その知識をもとに、状況を的確に、先生や看護師さんに伝え、判断してもらいましょう。最善を尽くしてくれます。敵を知ることは、とても大切なことです。

 

最後に皆さまの一日も早い御回復をお祈りしています。