「地方色豊かな環境で人間味あふれる医師づくりを目指す」
富田林市は江戸時代から天領であり、寺内町を中心とした旧市街は今も当時の趣をたたえており、おっとりとした気質の市民を対象にPL病院では診療が行われています。
開設当初はPLの信仰者のための診療所でしたが、1970年以来地元の人々の診療も手がけるようになり地域の中核病院としての役割を果たしてきました。子供の誕生から高齢となった親の死を見取るまで、地元の方々と喜怒哀楽を分かち合いつつ地元に欠かせない医療機関として発展してきました。
地元の生活と密着した診療は初期臨床研修には必須のものですが、当院では多くのありふれた病気の生の姿を診ることができます。
内科では、循環器、呼吸器、消化器、血液、腎臓などの専門医のもとでEBMに基づいた診断学や治療を学び、外科では消化器疾患、小児外科を中心に手術の基本を身に着けることになります。また、産科で母子医療を学ぶと共に、南河内の小児救急を一手に引き受けている小児科では感染症を中心とした急性期医療を多数経験出来ます。救急部門は当院麻酔科で4週間、そして救急搬送患者の多い城山病院で8週間の合計12週間研修を受け、地域医療は北海道の協力病院で4週間、あるいは近隣地域の診療所で1か所を4週間または2か所を各2週間ずつ、精神科は結のぞみ病院で4週間学ぶことになります。
一方選択科目については、ローテート中に志望科が変わることも多いため、1ヶ月前までに当該科責任者の了解を得て決定することにしています。これは1学年4名という少ない定員で初めて出来る柔軟なシステムで、研修医の好評を博しています。
臨床現場で患者中心の医療を学ぶだけでなく、ロールプレイやシネメデュケーションなどの手法を用いて、コミュニケーション能力や自己評価・相互評価能力の向上を計りつつ、患者に信頼される医師へと成長するプログラムを用意しています。
臨床研修センター長
臨床研修プログラム責任者
中尾 照逸
研修医からのメッセージ
1年間の研修を通して感じた、PL病院の初期研修プログラムの特徴として2点挙げさせていただきます。1点目は自由度の高さ、2点目は先生方だけでなく、コメディカルの方々も含めた指導の手厚さだと思います。
まずは1点目について、当院の初期研修プログラムでは1年次に当院で内科24週、外科8週、麻酔科4週のローテーション、城山病院で救急科8週の計44週の必修研修を行います。(ローテーションによっては救急科が2年次になる場合もあります。)1年次の残りの8週は自由に診療科を選択し、研修することができます。1年次の時点で自由に診療科を選択できることは、将来の専攻を考える上で非常にメリットがあると考えます。現在シーリング制度の影響で、大阪府下の専攻プログラムの選択猶予の期間がどんどん短くなってきています。マイナー科(眼科、泌尿器科、麻酔科、整形外科など)を専攻するには、2年次の5月ごろには決定する必要があります。1年次に研修し、実際経験することで診療科を選びやすくなると考えます。また2年次にも36週の選択期間があるので、興味のある診療科を複数選択することができます。
2点目について、当院では診療科別の研修に加え、薬剤師の先生からの抗菌薬セミナーや、全体研修で看護について学ぶ機会もたくさんあります。医師だけで完結できる仕事はなく、他職種の仕事について学ぶこともチーム医療を実践する上でとても重要です。また指導医の先生方も皆さん丁寧に、熱心に指導してくださいます。積極性とやる気があれば、手技や診察に快くチャレンジさせてもらえ、その後のフォローやフィードバックも必ずしていただける環境が整っています。また夜間の救急当直等でも1人で全て決定することはなく、上級医指導のもと進めていくので、不安なく診療にあたることができます。
ぜひ一度当院に足を運び見学していただき、研修の雰囲気を感じていただければと思います。
臨床研修医 2年目
渡辺 新
研修医からのメッセージ
私が考えるPL病院での研修の魅力は手厚い指導を受けることができる点です。研修医の人数が1学年3~4人と少数であるため、研修医一人ひとりに対する指導がとても丁寧です。指導医の先生方は皆熱心にご指導してくださり一つの症例についてしっかりとアセスメントをするため、疾患に対する理解が非常に高まります。当直業務も必ず指導医がついているので、安心して当直業務をこなすことができます。またカルテ業務は勿論、難易度が高い処置や手技をやらせていただく機会も多いです。研修医の多い病院では手技の取り合いになることもあるそうなので、研修医のうちに経験できることは大きなアドバンテージになると思います。他にも感染症セミナーや人の模型をつかった手技のシミュレーションをする機会もあるため確実にレベルアップすることができます。診療科は消化器内科や呼吸器内科などの内科全般に加え、産婦人科や小児科もあるため幅広く症例を学ぶことができる環境です。
研修医専用の研修医室も用意されており、大変居心地が良いです。休憩時間にはお互いに自分が経験した症例について話し合ったり、楽しく談笑することも多々あります。部屋の中に電子カルテも用意されているので、研修医室でも業務をこなすことができます。研修医同士で気軽に話すことができるのも魅力の一つだと感じています。
以上からPL病院では満足いく研修を送ることができます。病院見学はいつでも歓迎しておりますので、気になった方は是非病院見学にいらしてください。私たちと一緒に充実した研修生活を過ごしましょう!
臨床研修医 2年目
近江 諒仁
研修医からのメッセージ
私はPL病院で初期研修を開始し、2ヶ月半が経とうとしています。わずかな期間ではありますが、思い返すと研修開始から常に濃い日々を送っていると感じています。実際に研修医として働くようになると、医師国家試験までの勉強とはまるで異なり、日々自分の無力さを痛感する日々でした。これはどこのどんな研修医でも感じていることだと思います。しかし、PL病院では指導医だけでなく、多くの医療スタッフの方々がとても親切に様々なことを指導してくださいます。例えば、私は4月から内科で研修させていただきましたが、カルテの書き方やプレゼンの仕方、他職種との連携の仕方など基本的なことまで毎日丁寧にご指導いただきました。医師として働くスタートにこのような基礎的なことを学べるのは今後の医師人生を送るにあたって非常に大きなことだと思います。日々丁寧にフィードバックを受けることができる環境で、少しずつですが自分の診察や手技に自信を持ちながら医療に携わることができていると思います。
また、初期研修において、最も大事なのはcommon diseaseに数多く触れることだと思います。PL病院では日々の病棟業務や当直業務の中でそれらを多く経験できます。PL病院では研修医が担当する症例数は多すぎず少なすぎずといったところですが、私はここが一番の魅力であると感じています。例えば、主訴が発熱であってもその背景、原因、治療法はそれぞれ異なります。発熱の患者を見る度に前回の症例との違いや考えなければならないことなど、新たな学びが数多くあります。これは過度に忙しすぎることない環境だからこそ出来ることだと思います。もちろん指導医の先生からも豊富なフィードバックを受けることができるため、一つひとつの経験が大きな成長につながると実感しています。もちろん他にも挙げればキリがないほど魅力はありますが、それは他の研修医の先生に挙げてくださっていることと思います。魅力あふれるPL病院で一緒に研修生活を送れることを楽しみにしています。
臨床研修医 1年目
廣濟 智也
研修医からのメッセージ
当院で研修を始めてちょうど3ヶ月がたちます。私はこれまで、循環器内科、外科をローテートしました。私が研修病院を決めるにあたって重要視したのは、ローテーションの構成です。当院では、1年目で必修科目である内科 24 週、救急部門 12週、外科 8週をローテートしますが、柔軟な研修とするために選択科目 8週をローテートする構成となっています。2年目は同じく必修科目である小児科、産婦人科、精神科、地域医療を各4週、合計16週と選択科目を36週ローテートします。2年目で、将来自分の志望する診療科の研修に力を入れたいと思い、私にとってはこの構成が魅力的でした。
当院は病床数370 床と、決して大きな病院ではありませんが、コモンディジーズをはじめとする市中病院ならではの豊富な症例数があります。内科では、循環器、呼吸器、消化器、血液、腎臓など、専門医のもとでEBMに基づいた診断学や治療を学び、外科では消化器疾患 、小児外科を中心に手術の基本を身につけることができます。また、産婦人科で母子医療を学ぶとともに、南河内の小児救急を一手に引き受けている小児科では感染症を中心とした急性期医療を多数経験できます。研修内容は全体的に日々仕事に追われるといった感じではなく、個人個人の要望に柔軟に応えてくださる印象です。診療業務のあらゆる場面で自分の未熟さに打ちひしがれることもありますが、そのたびに指導医の先生方から手厚いフィードバックを得られ、成長することができます。他にも、看護師さん、コメディカルの方々が大変親切であること、研修医の人数が多すぎることなくちょうど良いこと、研修医ルームが医局とは別にあること、当直の日や回数を自分たちで決められることなど魅力はたくさんあります。自然豊かな地域に位置する当院での研修はストレスがほとんどない素晴らしい環境であると日々実感しております。当院に興味を持たれた方は是非一度見学にいらしてください。
臨床研修医 1年目
酒井 美穂