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専門看護師・認定看護師

専門看護師

がん看護専門看護師

がん看護専門看護師 石橋 弘章

がん看護専門看護師は、患者様やご家族に起きている複雑で解決困難な問題を総合的にとらえ、Quality of Life(生活の質)の視点に立った水準の高い看護を提供する役割があります。

がん患者様は身体的な痛みだけでなく、戸惑いや不安などのお気持ちのつらさ、また家族をはじめ周囲の人との関係、仕事や治療費など経済的負担といったさまざまな問題を抱えています。さらには、自分の人生と向き合い生きる意味や目的を失うなどの苦悩に直面するといわれています。

私は緩和ケアサポートチームの一員として、医師や看護師、薬剤師など多くのスタッフと協力しながら活動しています。
がん患者様の「痛み」や「苦悩」を和らげることをはじめ、つらい状況で迫られる治療方法の選択・決定や生活の場における相談、調整などの支援を行っています。
何より患者様本人のお気持ちを大切に、ご家族の方々と一緒に考え、共に悩みながら納得のいく最善のがん医療・がん看護が受けられるようサポートさせて頂きたいと考えています。

どんなことでも結構ですので皆様が抱えているお悩みや困りごとを聴かせて下さい。

がん看護専門看護師(非常勤) 山田 忍

がん患者のケアについては、2006年の「がん対策基本法」を皮切りに、いつでもどこでも誰もが質の高いがん医療を受けられるということが、期待されています。そういった時代の流れの中で、がん看護専門看護師(Oncology Certified Specialist)は、複雑な問題を持つがん患者やそのご家族、そして患者様を取り巻く社会的背景も踏まえた相談支援を行っております。専門看護師の役割である「実践」「相談」「調整」「教育」「倫理調整」「研究」を軸に、がんの予防から診断・治療・終末期ケアまで、がん患者とその家族に対して幅広く質の高い看護を提供することを目標としています。

具体的な活動としては、病院全体をラウンドし、がんの痛みに対するオピオイド(医療用麻薬)の導入や告知後の不安への対応、その他がん患者様とそのご家族を含めた困りごとに対応しております。また、毎月第2木曜日には、「ぴーえるサロン」を開催し、がん患者様が気軽に語り合える場を提供させて頂いております。

「緩和ケア」は、がんの告知を受けた時から始まっています。治療と並行して、積極的に痛みや辛さを緩和することが重要なのです。

 

緩和ケア

【がん相談支援センター】

※予約が必要となります。→詳しくはこちらをご覧ください。

火曜日 9:00〜12:00
木曜日 9:00〜12:00 / 13:30〜17:00

認定看護師

感染管理認定看護師

感染管理認定看護師 蚊野 純代

感染管理認定看護師って何をする人なの?それは、患者様や職員、そして病院に出入りするすべての人を感染から守る役割を担っている看護師です。

どんなことをしているかというと、感染対策がスムーズに実施できるようにシステムの整備・マニュアルの整備・感染症の発生状況の把握(サーベイランス)・針刺し事故の対応・研修会の企画と開催・安全な療養環境のためのファシリティマネジメント・院内をラウンドして感染対策上の問題点を現場と共に取り組んだり、監視したり、相談を受けたり、指導したりなど・・・おこなっています。

でも、一人でやっているわけではありません。医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、事務職など多職種で結成されたICT(Infection Control Team)とともに活動しています。そして、病院のみならず地域の他の施設とも連携し、感染対策について情報交換や相談業務を実施しています。

病院は感染対策を実施する責務があります。医療関連感染(院内感染)をゼロにすることはできません。しかし、ゼロを目指して日々奮闘中です。

皮膚・排泄ケア認定看護師

皮膚・排泄ケア認定看護師 山口 富士子・吉田 智子

PL病院には2名の皮膚・排泄ケア認定看護師が活動しています。

皮膚・排泄ケア認定看護師は、ストーマの造設や褥瘡などの創傷及び失禁に伴って生じる問題に対して、専門的な技術を用いて質の高い看護を提供する看護師のことです。創傷やストーマ(人工肛門・人工膀胱)、失禁ケアは皮膚のケアが基盤となり、健康を損ねた皮膚や皮膚障害のリスクの高い脆弱な皮膚に対して、健康を取り戻すことを目的としています。また、排泄に関しては排泄の問題に関する苦痛を取り除き、尊厳を保ち、生きる意欲やその人らしい生活を取り戻すためのケアを提供することを目的としています。

 

「創傷(きず)」は、治りにくい慢性の創傷(褥瘡や糖尿病性足病変など)を治りやすい環境に整えること、またそのような創傷を予防することが活動の主となります。褥瘡対策チームの中心となり、他職種で褥瘡の治癒の促進、予防のための活動を行っています。最近では慢性の創傷以外に、酸素マスクやギブスなどで生じる“医療関連機器圧迫創傷” や高齢者特有の手足に生じるかぎ裂きのきず“スキンテア”が問題となっており、その発生時の対応や予防に力を注いでいます。

・多職種チームによる褥瘡回診、カンファレンス

・フットケア外来

 

「ストーマ」は、ストーマを造設される人、造設された人が持つ悩みや問題を解決するため、ストーマのケアはもとより、必 要な装具の選択、セルフケア(手入れの方法)の指導、手術前の生活に1日も早く近づけるよう生活指導、相談対応 等を行います。入院から外来まで継続した支援を行っています。

・ストーマ外来;消化器ストーマ・尿路ストーマ

 

「失禁」 失禁患者に対し、排尿障害および排便障害の知識を基に失禁のアセスメントを行い、失禁と失禁に伴う問題の改善を促します。自己導尿の指導や失禁用具の選択、失禁用具の使用方法の指導、失禁に伴う皮膚トラブルのケアや予防などを行っています。

 

私たちは、きずや皮膚の一部だけを見るのではなく、全身を捉え、その傷や皮膚や排泄のトラブルがその人の生活にどのような影響を与えているのかを精神的、社会的な側面も考えて、退院後の生活を見据えたケアを提供していきたいと思っています。

がん性疼痛看護認定看護師

がん性疼痛看護認定看護師 益倉 智美

がん性疼痛看護認定看護師は、がん患者様や、ご家族の方の痛みを全人的(身体的、社会的、精神的、スピリチュアル)に捉え、痛みを軽減するだけでなく、患者様の望む生活に近づけるため、痛みの専門的な知識を用いて、痛みのマネジメントを行っています。緩和ケアサポートチームに所属し、医師や薬剤師など他職種と連携を図り、よりよいケアを導きだし、患者様に提供させていただいております。

それは、患者様の痛みの原因と特徴などから、患者様の生活背景を踏まえた薬剤の適切な使用および、非薬物療法(温罨法・アロママッサージなど)を用いたケアを実施しています。

● 痛みをお持ちの方へのメッセージ

医療用麻薬は『最後に使う薬!』と思われていませんか? 現在、世界中で医療用麻薬の使い方は確立されています。日本でもがんの痛み、手術後の痛みには積極的に医療用麻薬が使用されています。決して『最後に使う薬』ではなく、安全な鎮痛薬で、安心して使用していただけます。痛みは我慢しないで、必ずコントロールすることができます。どうぞご相談ください。

がん化学療法看護認定看護師

がん化学療法看護認定看護師 田村 恭平

がん化学療法看護認定看護師はがん化学療法(抗がん薬)の安全な取扱いと適切な投与管理、患者様の抗がん薬による副作用症状の緩和および患者様が自分自身で健康面の管理が行えるよう支援をする看護師です。

現在、日本では多数の抗がん薬が使用されており副作用もさまざまです。患者様が安心して過ごせるよう薬剤による副作用対策を患者様と共に考え、ご入院中やご自宅でも患者様自身で副作用対策や異常の早期発見に努められるようサポートさせていただきます。また抗がん薬治療による身体的な思いやお悩み、精神的苦痛、社会的(仕事など)なお悩み、治療費などに関してお困りごとがありましたらお気軽にお申し付けください。

救急看護認定看護師

救急看護認定看護師 山口 千晴

救急看護認定看護師の役割は、救急医療ニーズに応えて、危機状況にある患者様および家族への精神的援助にいたるまで、幅の広い救急看護領域の知識や技術が必要です。 救急看護は、時間や場所、性別や年齢を問わず、様々な緊急場面を対象とし、短時間で緊急度・重症度の判断が求められます。さらに迅速に適切な対応を行うことが求められるため、患者様の急激な状態の変化に素早く対応していくことを心がけています。

救急医療の質の向上と蘇生法の普及を目指し、ACLS「二次救命処置」、看護師以外の職員を対象としたBLS「一次救命処置」のコースを企画・実施し、救命技術の指導に取り組んでいます。 また、時間外受診患者のトリアージを導入し、あらゆる状況の中で患者様の状態を的確に判断して、予測される問題を把握し、緊急度・重症度に応じた適切な処置や看護を提供しています。地域住民の方々が、緊急を要する場面で安心して治療を受けていただけるように、救急部門での取り組みも充実していきたいと思っています。

摂食・嚥下障害看護認定看護師

摂食・嚥下障害看護認定看護師 深川 喜久子

「食べること」は、私たちにとって当たり前で、必要不可欠なことです。しかし、様々な病気や年齢を重ねることによって、食べることが難しくなったり、食べると肺炎になってしまう患者様も多くいらっしゃいます。

摂食・嚥下障害看護認定看護師は、そんな患者様のリスクを早期に発見し、嚥下スクリーニングを行い、お口のケア方法の提示や食事のときの姿勢調整、食事形態の調整、嚥下訓練(体操)を行っていきます。 また、うまく食べられない、飲みにくい患者様は栄養状態も悪くなりがちですが、NST(栄養サポート)チームなど多職種からなるチームのメンバーとして、院内の低栄養の患者様、食べにくい状態になった患者様の回診やカンファレンスを行い、専門的な知恵を出し合って患者様の栄養管理も行っていきます。

日々の具体的な活動としては、病院全体をラウンドし、主治医・病棟看護師・リハビリスタッフとともに「口から食べる楽しみ」を安全に継続できるように、患者様へ関わっています。必要時、嚥下内視鏡検査・嚥下造影検査などで評価を行います。

 

お食事=日々の生活なので、心配事もたくさんでてきますが、ひとつひとつ解決し、安心して退院後の生活が送れるように支援していきます。

摂食・嚥下障害看護認定看護師

摂食・嚥下障害看護認定看護師 三井 千絵美

摂食・嚥下障害とは、何らかの病気や加齢によって、口から食べることや飲み込むことが難しくなっていることをいいます。認知機能の低下や活動する量が減ることによって筋力が低下し、気付かない間に肺炎を起こしてしまっている高齢者も多くいます。

摂食・嚥下障害看護認定看護師は、患者様の「食べたい」気持ちに寄り添い、嚥下評価の実施だけではなく、食事形態の調整や嚥下の体操などを行い、誤嚥を予防しつつ安全に口から食べることができるようにお手伝いをさせていただきます。また、NST(栄養サポート)チームのメンバーとして、多職種と一緒に低栄養の患者様や食欲低下などによりお食事が摂れない患者様のカンファレンスを行い、栄養管理も行っています。

患者様・ご家族の「食べたい」「食べさせてあげたい」という気持ちに寄り添い、食べる楽しみや喜びを安全に継続し、退院後も生活が送れるように支援をさせていただきます。

認知症看護認定看護師

認知症看護認定看護師 松本 比砂美

日本は、高齢化率が世界トップであり、このような超高齢社会を背景に認知症の問題がクローズアップされています。 また、65歳以上の4人に1人が認知症とその予備軍であるとも言われており、認知症を病む人が増え続けることが予測されます。今後、地域をあげて認知症への正しい理解と適切な対応が必要になっていくと考えます。

認知症があると、時間・場所・人の記憶が曖昧になるため、このような状態で入院をすると環境や疾患による身体の変化に伴い、自分の置かれている状況が、ますますわからなくなり、混乱してしまいます。その結果、認知症の症状が悪化することがあります。

このような状態の患者様を傍で支えるご家族は、今後どう対応したらよいのか不安でいっぱいになられることがあると思います。

認知症看護認定看護師は、これらの現状を緩和できるように、うまく自己表現できない認知症を病む患者様の代弁者となり、患者様を支える必要があります。患者様の尊厳を守りながら、穏やかな入院・療養生活が送れるように、患者様やご家族に対し、スタッフと共に考えサポートしていきます。 また、地域住民のみなさんも、認知症についての相談がありましたら、気軽に声をかけてください。

クリティカルケア認定看護師

クリティカルケア認定看護師 伊藤 浩美

クリティカルケア認定看護師として私に求められていることは、専門的知識、技術を用いて看護の実践と、ご家族の精神的サポートを行っていくことです。
実践モデルとして臨床現場では、トレーニングや指示、状況判断などを行います。重症急性期の患者は容態の急変も多く、スタッフが普段の力を発揮できるようにフォローすることも重要な役割と考えています。急性期に私たちが行う看護はその後の患者のQOLに大きな影響を与えます。いかに自らの実践を通して伝えられるか、私自身のアプローチによって「現場の看護が変わること」を大切に臨床の現場で日々活動しています。

また、HCU病棟から一般病棟へ転棟された患者に対してCCR(Critical care round) を開始しました。呼吸、循環、ADL、PICSなどの側面から情報収集を行い、HCUでの看護のリフレクション、新たな問題の抽出、病棟看護師の不安や疑問に対してケアアドバイスを行える機会にしていきたいと考えています。