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看護研究発表の記録(2019年度)

院内発表会

2019年12月7日(土)第42回 院内看護研究発表会 

PL病院講堂にて院内看護研究発表会を開催しました。通常業務と並行しながら各部署が看護の質向上を目指し、研究に取り組み発表しました。

また、今年度は院外で発表した看護研究を聞く機会を設けました。病院内のスタッフの活動を知ることも出来ました。

院内看護研究発表大会
長期臥床患者の輸液量と喀痰の関係性について〜穏やかな療養生活を送るために〜
8階病棟
当病棟では、脳血管障害、誤嚥性肺炎などで嚥下機能が低下し、経口摂取不可となり中心静脈栄養に頼らざるをえない患者の割合が70%を占めます。その中で頻回に吸引を必要とする患者が約30%を占めます。吸引は患者にとって苦痛を伴います。本研究では、輸液量の調整を行うと喀痰量が減り吸引回数を減少できる可能性があるということがわかりました。人生の最終段階において療養生活を安全で安楽に過ごしていただけるよう取り組んでいきたいと思います。
患者が手術室看護師に望む関わり〜手術後の患者アンケートの分析を通して〜
手術室・中央材料室
手術後の患者アンケートを分析した結果、1.手術を受ける患者の心の準備 2.手術中に意識のある患者の不安を取り除き安心を保証する関わり 3.不安を取り除き安心を保証する関わり 4.心地よい手術室の空間への配慮 5.術前説明の環境に配慮した関わり 6.個々の患者の状態(立場)を把握した細やかな対応の6つのカテゴリーが抽出されました。手術を受けた患者は手術室看護師にこれらの関わりを求めていることが明らかになりました。
370床有する地域中核病院における医師・看護師の「DNAR」に対する認識調査
HCU
心肺停止時に心肺蘇生を行わない指示をDNARといいます。2016年日本集中治療学会倫理委員会より、医師ならびに看護師を対象に行った蘇生不要指示に関する調査結果が発表されました。この調査の結果、医師・看護師に共通することは、DNAR指示が拡大解釈され心肺停止時の心肺蘇生にとどまらず多くの治療が終了差し控えされていることが報告されています。そこで今回、当院の医師・看護師双方のDNARに対する認識調査を行い、現状を明らかにしました
当院における誤嚥性肺炎患者に対する取り組み
認定看護師室
南河内圏は高齢化率が高く、誤嚥性肺炎患者への対応は急務です。誤嚥性肺炎患者に対し、多職種による包括的支援で在院日数が短縮し、経口摂取率が向上するという知見がありました。当院でも2014年に嚥下チームを発足し、翌年には摂食嚥下障害看護リンクナース会で人材育成を行い絶食期間、在院日数、経口摂取率ともに改善が見られました。
乳癌標準治療ゾラデックス皮下注射前処置においてリドカインテープの有効な貼付時間の検討
外来
乳癌の閉経前ホルモン受容体陽性患者さんの内分泌治療として,LH-RHアゴニスト製剤の術後5年間継続が標準治療とされています。ゾラデックスの剤形は直径1.5mmの円柱状の固形物であり,皮下注射を行う時の針の太さが14Gと非常に太く、患者は刺入,薬剤注入時に強い痛みを伴います。ゾラデックス刺入時においてもリドカインテープを貼付することが患者の苦痛緩和に有効ではないかと考えました。そこで、効果的な貼付時間を調査し患者指導に役立てることができました。

 

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