医療法人宝生会 PL病院ホームページ

看護研究発表の記録(2014年度)

院内発表会

2014年度 第37回 院内看護研究発表会

平成26年12月13日(土)PL病院講堂にて院内看護研究発表会を開催しました。通常業務と並行しながら各部署より自主的に研究に取り組み、看護の質向上を目指し、日々研鑽した集大成を発表しました。看護研究学習コース受講者による活発な質疑応答や専門看護師による講評もあり、熱気あふれる発表会となりました。

院内看護研究発表大会
高齢者の術後せん妄を予防するケアの有用性の検討

  〜術後せん妄ケアチェックリストを使用しての介入効果〜

4階西病棟
術後せん妄予防に有効と言われているケアを統一して行うことは、術後せん妄予防に有効か、チェックリストを作成し、ケアの介入を行い検討しました。ケアの介入は、せん妄予防に有効であると研究結果が出ました。高齢者の手術を行う病棟で活用し、せん妄予防につなげていければと考えています。
腹膜透析患者のセルフケアを促す電話対応を考える

  〜異常症状別対応フローチャートの見直しを行って〜

5階西病棟
減少傾向にある腹膜透析患者に退院後、在宅での困りごとに対し、適切なアドバイスができる看護師が育成されていない現状がある。時間外の電話対応に看護師が誰でも情報収集ができ、患者により早く適切な対処方法が提供できることは、患者や家族のセルフケアの向上の上からも重要な課題と考える。そこで、既存の異常時フローチャートをより現場で活用できるよう見直し、追加・修正を繰り返し行いオリジナルの症状別対応フローチャートを完成した。
検査時の睡眠導入における入浴の有効性

  〜追加投与のない睡眠導入への援助〜

5階東病棟
小児において、体動の抑制が必要になる検査を実施するために入眠剤を使用した睡眠導入を行っている。しかし、入眠剤だけの睡眠導入は難しく、追加投与すること少なくありません。追加投与することで患児の生活リズムが崩れることが考えられるため、入眠剤の内服回数を最小限にし、身体への負担を軽減させることを目的として研究を行ないました。
水を使用した氷とGlutamine Fiver Origo:GFOを使用した氷におけるクライオセラピーの比較検討
6階西病棟
化学療法を受ける患者は様々な副作用と闘いながら治療を受けていますが、その副作用の 中のでも特に苦痛を伴う口内炎の予防に焦点を当て研究をしました。 GFOをクライオセラピーに取り入れることで口内炎を100%予防する事は出来なかったけれど、発症期間を短くし、苦痛を伴う期間を減らす事が出来ました。今後も継続して研究を行い、病院全体に浸透出来るような研究にしたいと思っています。
夜間のオムツ交換時における看護師のアセスメント要因を探る
6階東病棟
夜間のオムツ交換時における看護師のアセスメント要因を探る オムツを装着している患者は夜間必要性に応じてオムツ交換をする必要があります。しかし眠い,びっくりしたなどの声が聞かれることもあり看護師はジレンマを抱えながらオムツ交換を行っている。そこで今回看護師が夜間にどのようなアセスメントをし,オムツ交換をしているのかを探るため研究に取り組みました。その結果57項目10要因が抽出されました。今後新人指導などの場でこれらの要因について教育し患者のQOLに沿ったオムツ交換ができるようにつなげていきたいと考えています。
看護師が弾性包帯を巻くときの圧の統一に向けての取り組み

  〜弾性ストッキング(Graduated Compression Stockings:GCS)との比較検討をおこなって〜

7階西病棟
疼痛や包帯の圧の感覚は人によって異なる為、性別や年齢の幅を広げて件数をとる事で標準的な数値を出す事ができ、それをもとにツールを開発した。ツールを使用することでばらつきがあった弾性包帯の圧迫圧を統一して巻くことができようになった
鎮痛剤を使用した内視鏡検査・治療後のせん妄による転倒転落に関する要因の抽出
7階東病棟
鎮静剤を使用した内視鏡検査・治療後の覚醒過程で不穏やせん妄を起こし、転倒転落を起こすリスクが高いため当病棟において、転倒転落事故を起こした患者の要因についての研究を行った。 その結果から、@入院前の認知機能やADLなどの「患者の要因」A検査中の鎮静剤使用などの「直接要因」B帰室時間帯、などの「環境要因」の3要因が明らかになった。 今後、検査後のせん妄のリスク予測や予防的な看護介入が早期にできるようなツールを作成し転倒リスクを軽減していきたい。
体重コントロール不良の透析患者と看護師のコミュニケーションのあり方を探る
腎センター
体重コントロール不良の透析患者への指導場面で,どのような看護師の「言葉かけ」が闘病意欲の向上や自己管理の振り返りにつながるのかについて研究した。インタビュー内容より逐語録を作成し分析を行ったところ,35のサブカテゴリーを抽出,更に類似した10のカテゴリーに分類することができた。

院外発表

2014年度

学会名 発表日 テーマ
日本看護研究学会
第40回学術集会
8/23
8/24
人工栄養法により長期療養をおくっている患者家族の思いを探る
人形を用いたプリパレーションによる内服を嫌がる患児の気持ちを
尊重した看護介入
固定チーム
ナーシング
全国研究集会
9/14 人工呼吸器装着患者、家族への看護
新生児看護における知識・技術の向上を目指した取り組み
育児不安の軽減を目指した産婦人科外来の取り組み
〜育児サークルを開催して〜
退院支援スクリーニングシートを活用した、早期退院支援について
患者がイメージしやすい術前説明の取り組み
第45回
日本看護学会
看護管理学術集会
9/25
9/26
大阪府内の認知症高齢者の入院受入れに関する実態調査
第83回
大阪透析研究会
9/7 患者と共に考える終末期医療
〜事前指示書の導入を視野に入れたスタッフ教育〜
第2回
大阪府看護学会
12/6 看護師が弾性包帯を巻くときの圧の統一に向けての取り組み
〜弾性ストッキング(Graduated Compression Stocking:GCS)
との比較検討をおこなって〜
一般社団法人
日本看護研究学会
第28回近畿・北陸地方
学術集会
3/7 体重コントロール不良透析患者の自己管理の振り返りと闘病意欲を
向上させる看護師の言葉かけの内容分析
第65回日本病院学会 6/18
6/19
鎮静剤を使用した内視鏡検査・治療後のせん妄による転倒転落に
関する要因の抽出
第84回大阪透析研究会 3/15 腹膜透析患者のセルフケアを促す電話対応を考える
〜異常時フローチャートの見直しを行って〜

 

≪2015年度   2013年度≫