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看護研究発表の記録(2013年度)

院内発表会

平成25年度 第36回 院内看護研究発表会

平成24年12月7日(土)PL病院講堂にて院内看護研究発表会を開催し、7演題の講演発表が行われました。通常業務と並行しながら各部署より自主的に研究に取り組み、看護の質向上を目指し、日々研鑽した集大成を発表しました。看護研究学習コース受講者による活発な質疑応答や専門看護師による講評もあり、熱気あふれる発表会となりました。

院内看護研究発表大会
内服を嫌がる子どもの気持ちを尊重した看護介入<第2報>

  〜人形を用いたプレパレ―ションによる患児の対処行動の変化から〜

5階東病棟 神山昴子 山之内みのり 藤井由美子 水谷裕子 間宮夕姫 中川直子 苅田小百合

*子どものハートを掴むために人形劇の役になりきって演じました*

内服が苦手な子どもの気持ちを尊重した看護介入を明らかにする目的で、人形劇を用いたプリパレーションを実施しました。6人中5人が人形劇後に内服することができ、人形劇を用いたプリパレーションが効果的であることがわかりました。看護師の関わりとしては、楽しい雰囲気をつくることや患児に悪役を撃退する感覚を持たせることが重要であることがわかりました。
看護師が弾性包帯を巻くときの圧の統一にむけての取り組み

  〜弾性ストッキングと比較検討をおこなって〜

7階西病棟 河野真衣 工藤純代 岡野由実 日高理香 福永麻実 山口ちえみ

*スタッフそれぞれの感覚を尺度に表すことが難しかったです*

弾性ストッキングの代替として使用している弾性包帯の圧迫圧が施行者によって差が生じることを明らかにし、同じ圧を得るための弾性包帯の巻き方について検討しました。その結果施行者によって圧迫圧に大きな差があることが明らかになり、弾性ストッキングに近い圧で巻くことができるように「巻き巻きマニュアル」を作成しました。
グリーフケアを経験したスタッフがグリーフケアの必要性に気付く過程を探る
4階東病棟 小山倫佳 松本妙香 筒井位枝

*グリーフケアへの意識が深まりました*

グリーフケアを経験しているスタッフの語りから、グリーフケアの必要性を探る要因を抽出してカテゴリー化しました。カテゴリーの抽出から、経験のあるスタッフがどのように関わっていたのかを知ることができ、グリーフケアの経験のないスタッフでも、どのように関わったら良いか考えることができました。
がん看護リンクナース育成にむけての研修を考える
がん性疼痛認定看護師 益倉智美  がん看護専門看護師 山田忍

*がん看護リンクナース育成に向けて、がん看護専門教育コースの在り方を検討しました*

キャリア選択自己効力感尺度(花井,2008)の一部修正した調査票を使用し、年2回の各尺度得点と、がん看護経験年数別尺度得点の平均点の差を対応あるt検定にて比較しました。有意差を認めた「自分自身を知る(自己評価)」より、学習者は専門的学習の学びを評価しながら学習意欲を高めようとしているものと考えられ、若い世代の学びたいという気持ちに動機付けができる研修内容の検討が必要であることがわかりました。
検査時の睡眠導入における入浴の有効性
5階東病棟 阪井友希 小山真理 山ア美佳 釜田実佳 田村直美 苅田小百合

*入眠剤内服前に入浴することにより、睡眠導入の効果を高めることができました*

小児において体動の抑制が必要になる検査を実施する際、入眠剤を使用した睡眠導入を行っており、入眠剤の内服回数を最小限にし、身体への負担を軽減させることを目的として研究を行いました。研究の結果、入眠剤内服前に沐浴した児は全員入眠し検査を行うことができ、入眠剤内服前に入浴を行うことで睡眠導入の効果を高めることができることがわかりました。
レストレスレッグス症候群・予備群の症状改善を目指して
腎センター 上村洋子 高野篤子 尾上さつき 中田雅子 堀田いずみ

*患者様もスタッフも関心が深まる研究になりました*

透析患者に多く発祥するレストレスレッグス症候群は、睡眠障害などQOLの低下につながる疾患です。適切な治療や運動など生活改善により症状の軽減が図れますが認識度は低いです。現状を調査しQOLの向上につながる継続看護の方向性を見出すことを目的に取り組みました。勉強会後、運動を施行することで症状が軽減し、患者様とスタッフ双方の意識の向上につながりました。
人工栄養法による延命処置を受け、長期療養を送っている患者家族の思いを探る
8階病棟 武林千鶴子 鶴田ふみ江 田中一恵 三宅知加子 森金子

*長期療養を送っている患者家族の苦悩を理解することができました*

人工栄養法で長期療養を送っている患者家族8組に、半構成的質問項目を用いてインタビュー調査を行いました。インタビュー内容の逐語記録を、類似した言葉や文脈から同じ内容と思われる言葉を分類しサブカテゴリー、カテゴリー化し、それらは、「人工栄養法決定時」「現在の療養生活」「これからの療養生活」の3つに経時的に分類できました。患者家族の思いが明確になり今後のケアの方向性を考えるきかっけとなりました。

院外発表

2013年度

学会名 発表日 テーマ
保健師・助産師・看護師
合同職能集会プログラム
6/15 助産師の卒後教育システム(ラダープログラム)の試用と評価
ー第3報ー
第63回日本病院学会 6/27
6/28
術後せん妄に影響する要因の検討 せん妄スケールICDSCを用いて
高齢者の転倒・転落の原因の追及と有効な対策の検討
日本看護研究学会
第39回学術集会
8/22
8/23
クリーンルーム入室患者不適応感尺度(CnA−S)の尺度構成
ー尺度開発に向けての検討ー

第15回
固定チームナーシング近畿地方会

10/6 心不全患者への日常生活指導の取り組み 〜指導後にテストを実施して〜
肝動脈塞栓術の合併症を起こさないように安全で統一した看護をしよう
一般のICUにおける小児重症患者を受け入れるための取り組み
心合併症を持つ透析患者の看護を通して
アクションカードを作ろう〜産科の災害看護を考えよう〜
内視鏡治療における苦痛の緩和に対する看護師の関わり
小児病棟における感染管理
転倒・転落アセスメント評価表を用いた安全対策の取り組み
受け持ち看護師の意識向上への取り組み
排便調節が自己管理できない患者への取り組み
大阪府看護協会府南支部
看護研究発表会
2/8 検査時の睡眠導入における沐浴の有効性
〜追加投与のない睡眠導入への援助〜
第29回日本環境感染学会総会 2/14
2/15
剖検時における未診断の播種性結核(粟粒結核)による集団感染事例
第82回大阪透析研究会 3/2 ライフストーリーの傾聴が、患者、看護師双方に与える影響

 

≪2014年度   2012年度≫