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血液内科

長期入院や特殊な治療により、患者様には多くの不安やストレスが生じます。当センターは、患者様お一人お一人との距離を縮める努力として、患者様の心のケアーを含めた苦痛除去に重点を置き、様々な独自の取り組みを行っております。その一部をご紹介いたします。

【末梢血幹細胞移植患者からの闘病手記〜明日、移植を受けられるあなたへ〜】

血液病センターでは、患者様と診療スタッフとのコミュニケーションだけではなく、患者様同士の情報交換を重要視しております。化学療法や移植を受けた方にしか理解できない、治療による苦悩やその解決策などの貴重な体験談を「励ましの言葉」として、次に同じような治療を受けられる患者様へお送りしています。ここにそれらをご紹介いたします。


18【50歳代 女性】

2015年の1月29日に松田先生に悪性リンパ腫と診断していただき、3週ごとの6回の抗ガン剤点滴と、その先に自家移植も視野に入れての治療であると説明していただき、山田師長さんからは具体的な、特に外見上の変化について話していただきました。内容はつらかったですが、覚悟もできました。幸い薬がよく効き、外見上の腫れはほぼ小さくなり、3回目の点滴が済んだ時点で通院に切り替えていただき、ずい分気分も晴れました。

6回が終了し、ペット検査、骨髄穿刺の検査を経て、7月10日に自家移植をするために2度目の入院となりました。

幹細胞を採取するまでの過程はそれほどしんどくはなく、抗ガン剤点滴の後のしばらく続く舌のピリピリ感、幹細胞を採取するとき、4〜5時間同じ姿勢でトイレもままならない事(行ってもいいのですが、姿勢が違うと出るものも出ません)などは、辛抱できないつらさではなく、スケジュール通りに進められていくという感じでした。インターバルがあって8月10日からいよいよ移植するための4日間の抗ガン剤点滴、5日目に移植という事になるのですが、私は最初の抗ガン剤でおなかをこわしてしまい、約10日間、白血球があがってくるまでしくしくお腹が痛く下痢も続いたのがとてもつらかったです。下痢をしてても熱が出てもシャワーにかからねばならず、大変でした。就寝中も突然腹痛になるので、熟睡できず、老人が使う尿もれパットを家から持ってきてもらったりしました。その後の3日間、かるい耳下腺炎の発熱で38度を超えましたが、抗生剤ですぐに対応していただき、8月10日からの下痢で苦しんだ日々を経て2週間後にはリハビリできる状態までに快復できました。

毎日主治医の先生が病室をのぞいて下さり、先生がいらっしゃると、少し緊張して、そしてうれしくてグズグズしていた身体がシャキンと元気になりました。ベテランナースさんの白血球の数値が上がったら腹痛も必ず治るからとの力強いおことば。しんどいときによりそって下さった新人ナースさんには、随分話し相手になっていただき、甘えさせていただきました。看護助手さんにも白血球が下がって部屋を出られない日が長かったので、仕事をしながらご迷惑だったでしょうに話し相手になっていただきました。

今回の入院は本当にたくさんの方の力をお借りして退院にこぎつけられました。

ありがとうございました。