PL病院外科外来では、そけいヘルニアなどのヘルニアを最新の手術手技を用いて治療するための『ヘルニアセンター』を設置いたしております。
そけいヘルニアとは、太股の付け根(そけい部)の筋肉の隙間から腹膜におおわれた腸が皮下に出てしまう“脱腸”と呼ばれる病気です。日本では現在、年間14〜15万件のヘルニア手術が行われています。また、この病気はそけい部が弱くなる高齢の方に発症しやすい病気で、高齢化の日本社会では今後ますます増加が予想される病気でもあります。
毎週火曜日と木曜日の午後に1日2件前後実施しております。
当院外科では、成人そけいヘルニアに対して、腹壁に負担のかからない人工膜を用いる手術手技が確立するのを待って、メッシュ・プラグ法(現在は軽量のプロループ・メッシュを使用)、ヘルニア・システム法、クーゲル法を導入しました。
クーゲル法は前述の2つの手技とは手術のアプローチの方法が異なるため、疼痛や異物感あるいはそけい部の腫れといった症状の少ないのが特徴です。
当院外科部長の中尾医師は、2004年の夏に手術開発者であるシアトルのクーゲル博士の下でクーゲル法を学び、手術成績の向上に努めてきました。
筋膜を寄せ合わせてヘルニア門を縫い縮める従来の手術法では、再発率が10%と高いのが欠点でしたが、クーゲル法などの人工膜を用いる手術では1%まで改善されています。
前立腺全摘術術後のそけいヘルニアや人工膜を使った手術後に再発したそけいヘルニアなど、クーゲル法による修復の困難なケースもありますので、ご相談の上、前述の3つの治療方法の中からもっとも相応しい手術方法をお薦めしています。
また最近では、再発そけいヘルニアを確実に治すために、手術に先立ち全身麻酔下に腹腔鏡で腹腔内を観察し、ヘルニアの部位や大きさを確認しています。次いで、前方あるいは後方より最適な人工膜を用いた修復術を行っています。
患者様が楽で、術後の痛みが少ない硬膜外麻酔を第1選択として、麻酔科専門医が行います。患者様のご希望にあわせて、全身麻酔や局所麻酔で行うことも可能です。
ゆっくりと入院して治療を受けたい方から、お仕事の関係で1泊2日の短期間の入院治療で済ませたい方まで、ご希望にあわせて治療のスケジュールを立てさせていただきます。
3泊4日で退院される方の平均的な治療費は合計199,300円(内訳:外来診療費20,000円、入院医療費92,000円、手術料56,000円、クーゲルパッチ21,300円、麻酔科10,000円など)で、3割負担の方の自己負担は平均的に59,790円程度になります。
小児そけいヘルニアは従来どおり前日入院、手術翌日退院の2泊3日で対応しています。
腹壁の手術創が弱くなり、腸が皮膚におおわれて飛び出た状態を腹壁瘢痕ヘルニアと呼びます。以前は人工膜を2層に重ねて煩雑な手術をしていましたが、現在はコンポジックス・メッシュやコンポジックス・クーゲル・パッチといった癒着防止の優れた素材で出来た人工膜が製品化され、手術が容易となり手術時間も短縮されました。全身麻酔と硬膜外麻酔を併用して手術を行っています。手術創の不快感をお持ちの方はヘルニア専門外来にご相談ください。
毎週金曜日 午後2:30〜
電話予約も可能です Tel : 0721-24-3100(代表)
※専門外来以外でも、外科外来の診察がある日時であれば受け入れ可能です。また、どの医局員もすべての手術の経験を持っていますので安心して受診してください。その他、ご不明な点は外科外来へお問い合わせください。